津波の映像があたまからはなれない。
1万人の不明者。
家族とはなればなれ。
現実を受け入れるかのように毎日テレビを見ている。
そんな中、見ていたテレビ局に、一枚のファックス。
「まわりから寸断され、飲み物も食べ物も
全てのものがありません。おむすび1個を4人で
わけて食べている状態です。孤立しています。
電話のできるところまで数時間歩いてきて、
今このファックスを送っています。
助けてください。何もありません。」
テレビに報道されているのは一部。
孤立しているところもたくさんある。
どうしよう。何ができる??
毎日、毎日、あたまはいっぱい。
そんなときに、ふと、こんな書き込みに出会った。
いろんな情報が飛び交っている中、
わたしは、少し、我にかえった。
賛成・反対なく、なにかのきっかけになればと思い、
転載します。
NPOユニバーサルデザイン研究機構・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、なるべく全文目を通していただいて
ひとりでも多くの方に知らせていだたければと思います。
【被災地からの報告 阪神震災とは違う実情】
NPO ユニバーサルデザイン研究機構の横尾さんからのメールです。
全文掲載します。
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長いですが、是非何度もお読み頂き、可能な範囲で情報発信をお願いします。
★遅くなってしまい申し訳ございません。
被災地入りは大きな収穫がたくさんありました。ヘリの燃料が無くなり、最大の被害地気仙沼に残ることになり、21時間かけてやっと帰りました。
★今後は、迅速に対応いたします。
★まったくTVにも出ていない部分もあり、すごい状況でした。支援物資がまったく届いていない地域がかなりありましたが、そこへ届ける陸路を開拓してきました。
★仙台の気仙沼から福島まで何箇所か避難所を回りましたが、本日~明日に物資が枯渇し、死の危険があります。詳しい物資一覧はHPにアップ予定です。
★★最新情報です★★
・「政府直轄の民主党災害支援部」からの認定を受け、政府からの支援と同等の権限を与えられることになりました!
・行政、警察、消防、自衛隊に対しても対策本部の議員からの要請として依頼を出来ることになりました。
ボランティア団体などへの個別の支援はしにくいと感じていた企業や個人の方、本当に人命をつなぐチャンスです!!!
●私たちの立場と役割について
私たちは一般的な支援ボランティアグループとは異なります。私たちは、部品としては良いものが集まっているが、全体としてはチグハグになったりもったいない結果が出てしまうものを、きちんとスムーズに機能するようにコーディネートする専門家集団として、特殊な任務を担っています。それは、「国、自治体、赤十字、自衛隊、企業、市民グループ、個人ボランティア、それぞれが力を発揮できるようにする」ということです。
まず始めに気づいたのは、部分的な情報を持っている人は沢山いるけれど、誰も全体の情報を把握していないという事実です。私たちは、震災発生から3日間、国や企業やNPO等様々な協力を得て、ヘリや陸路で現場を回り、全体を把握するためのリサーチを行いました。そして、大切な気づきが沢山ありました。この1回には書ききれませんが、一つずつ、お伝えしていきます。
●重要●皆様に知っていただきたい事実
今回の震災は非常に特殊です。
規模が大きさ、被災範囲の広さ、それに加えて、津波による水没。
阪神淡路等の地震と最も大きく異なるのは、自治体が機能していないのではなく、津波に流され存在自体がなくなっている地域が多数あることです。
それにより、必要な支援のあり方が大きく異なり、阪神淡路の経験では通用しません。これは、自治体経由の物資やもちろん、赤十字や国の対策本部や自衛隊からの救助や支援や配給がまったく届かない「自治体の存在自体がなくなった地域」が多数あるということです。
これは実は難しい問題です。なぜなら、阪神淡路の経験から混乱を避けるため、すべての配給や救助が自治体経由になっているため、自治体が存在しない地域への支援の仕組みがありません。やる気がないのではなく仕組みがない。自治体も県も、警察も自衛隊も、国交省も支援団体も生き残った避難民も何とかしたい。でも出来ない。
ここを変えるのが私たちの役割です。私たちは、各機関や個人が本当に役に立つカタチで動けるように、コーディネートを行っています。今回、コーディネートが成功し、市民団体や個人ボランティアを筆頭に、自治体も県も、警察も自衛隊、国交省、みんなが頑張ってくれたお陰で、少なくとも数千人の避難民の現時点の生命維持に繋がりました。
今、「阪神淡路に基づく間違った情報」(自治体に集中、自治体に問合せ、現地に入るな)がせっかく助かった命を危機にさらしています。今、最も重要なのは、この記事を読んでいる皆様を通じて、多くの人が何が起きているかという全体を理解していくことだということを痛感しています。
●重要●皆様に知っていただき、情報発信していただきたいこと
(特に企業や行政の担当者に、皆様からご連絡いただけると助かります。)
今、「阪神淡路に基づく間違った情報」が流れることで、被災地の命が危ない状況です。出来るだけすばやく、多くの人にこの情報を伝えてください。
・皆様が思う以上に、被災地の人を始め行政もNPOも企業も、頑張っています。
・国の対策本部、赤十字など大手は、生き残りの人数が多い地域が担当で、自治体経由の支援ルートになります。
・通常はそれで大丈夫なのですが、津波に流され「自治体不在の孤立被災地」が本当に多いです。ここは、市民団体やNPOが担っています。現在活動している市民団体やNPOやボランティアは、「非常に優秀」です。阪神淡路と違い、高速に規制があったり、津波の水で陸路が絶たれたり、ガソリンが無かったり、という状況で、自治体が入れないところまでいって、活動しているのです。現時点で、最も確実に、不足地域への支援を行い、命を繋げています。
しかし、阪神淡路でのボランティアのイメージから、寄付や支援物資や設備の提供を断られていることろが多いのが現状です。私が気仙沼の命をつなぐために利用させていただいたヘリコプター。ヘリも個人持ち出し、パイロットもボランティア、燃料数百万も持ち出し。集まった寄付はたった10万とのこと。それでもみんな自腹を切って、活動しています。現時点で活動できているところは本当に優秀です。
国や赤十字への寄付や支援も重要です。私も電話してみましたが、支援をすることを行っている大企業数社に問い合わせましたが、NPO等から物資や資金の援助の依頼は沢山来るがすべて断っているところが多いのです。しかし、復興段階まで行かず生命維持が本当に危ういのは、「自治体不在の孤立被災地」であり、それを担っているのは、NPOやボランティアなのです。
是非この事実を、多くの個人、そして企業の地震対策本部に伝えてください。
私たちが実際に行って確認したところ、気仙沼の地域も、自衛隊も自治体の配給も赤十字も一切来れていませんでした。(連絡はしましたが、自治体が無いので、現在も同様)一方、極少数の物資でしたが、ボランティアが届けた物資がありました。3日間、200~300人の赤ちゃんがたった1缶のミルクを別けているという状況でした。(もちろん赤ちゃんだけが逼迫していたわけではありません。この問題も、前回のメールがキッカケで、「個人」の物資支援により、命を繋げました)
今動いている市民チームやボランティアを探して、寄付や物資を届けると、本当に変わってきます。企業についても社内の社員の方から、そしてお客様の声として、届けてください。企業も動かせると、だいぶ変わります。
勘違いしないで頂きたいのは、生き残っている人が多い地域への支援を担当する国や赤十字への支援や寄付も重要なのです。そこに出したから、「市民チームやボランティアに出さないというアンバランス」が問題なのです。
私たちが到着する前日、気仙沼のある避難所で津波が来てしまい約50人が病院に取り残され、周りの水で出られなくなった上、水をかぶってしまい、私たちからも要請を出し、自衛隊による救出がされましたが、30名は寒さで亡くなってしまいました。雪が残る地域です。着換えが届いていれば、救えたかもしれない命です。ただし、企業も本当に命に繋がる活動をしたいという思いがあって、だからこそ、阪神淡路の経験からボランティア団体には出さず、赤十字や国に集中するという選択をしています。何が今起きているのかという情報が足りないだけなのです。
本当にみんな一生懸命です。その事は理解したうえで、アクションをお願いします。
◎お願いしたいアクション
・メディア、企業へ、上記の事実を教えてください。
・自治体や企業で物資運搬ルートがないところへ、私たちを紹介してください。運びます。
・その他困っている被災地や自治体の相談に乗り様々な問題を解決しています。どんな相談も行政や市民団体ともに一丸となって、対応します。ご連絡いただけるようお伝えください。
・その他以下で可能なことを行ってください。
●救援物資提供ボランティア
私たちがまずやったのは、命の危ない「自治体不在の孤立被災地」の生命維持です。詳細は後々アップしますが、気仙沼をはじめ、様々な配給の届かない避難所を回り、なんとか数千人の命を生命維持に繋げました。しかし★非常に過酷な状況です。
★特に重油、軽油、灯油、ガソリンの調達方法を探ってください。
タンクローリーなどで南から送りたいです。静岡・山梨より上はもう枯渇してきています。支援物資を届けるためのガソリン、雪の残る地域で凍死しないための灯油必要です。継続的に必要です。
・今回の災害は範囲が非常に広く、足りているものは一つもありません。
・通常の食べ物と水ももちろん重要ですが、それ以上に、生死を別けている物資が数多くあります。
・詳しくは、WEBページにアップいたします。
【受付窓口の設置】
・神戸で明日出発する3Tトラックを用意。関西方面の方は物資を集結してください。回収場所は明日の朝、指定させていただきます。
・亀戸、新潟、山形に受付窓口及び物資の保管をしています。
・自分のところでも受付窓口と物資の保管をしても良いという方、募集中です。
【被災地での受入体制の構築】
・気仙沼、福島など3箇所に加え、仙台にも受入拠点を構築しつつあります。どこで何が足りないかタイムリーにわかるのは被災者です。「受入拠点」では自身も被災者のボランティアが、そこで受けつけた物資を逼迫した避難所に配ります。(仙台では石巻まで配りに行ってもらえるそうです。)
「最終運搬者を被災者に担ってもらう」ことで、物資が必要なところに届くようにしています。
【運搬について】
・全国展開している病院グループと老人ホームグループと連携し、物資と人の運搬をお願いするともに、帰り道に体調不良者の受入れをしてもらうということを多い日で1日数便行ってきました。ガソリンの枯渇により、送る頻度に影響が出そうです。「自分で車もガソリンも出してくれる運搬ボランティア」が必要な状況です。
●人的支援ボランティア
・映像を編集してYOUTUBEに投稿出来る人。
(編集:テロップ等):被災者の声をアップしてらいたい。
・色んな言語に翻訳できる人。
(世界からの支援を募ります。)
・Person Finder (消息情報): 2011 日本地震 へ
孤立被災地の情報(当方で入手)を登録できる人。
http://japan.person-finder.appspot.com/・現地支援ボランティアは、大量に必要。
阪神淡路と規模がまったく違うので、余る事はない。
ただし、コーディネートは必要。
私たちはボランティアの受入れ態勢を構築しています。
現地で必要な業務の役割分担もございます。
(物理的にも精神的にも準備が必要。要打ち合わせ)
・その他、どんなカタチでも構いません。
歩けるだけでも大変役に立ちます。
(例:現在ガソリンが無く、支援物資が届けられない地域の命をつなぐ。)
可能な勤務地、可能な時間数や日数、出来ることなど連絡ください。
●情報発信ボランティア
・企業や行政機関などに、正しい情報を伝えてもらうボランティア
・自分のネットワークを使って、情報を発信してくれるボランティア
・情報の届かない被災者へ情報発信をしてくれるボランティア
発信できる先と連絡先を教えてください。
●募金
個人、企業からの募金を募集しています。以下の口座にお振込お願いいたします。
三菱東京UFJ銀行 四谷支店(ヨツヤシテン)
名義 特定非営利活動法人 日本ユニバーサルデザイン研究機構
口座 店番号 051 普通 0016109
また、お振込手数料は、支援者様のご判断にお任せいたします。
<対策本部からの約束>
1.全額を、生存者の命を最優先に、東北地方の地震の支援に関わることに使用させて頂きます。
2.資金使用時には、レシート又は、記録を必ず残し、後日、公表します。
3.プロジェクトが終了した時点の残高を、ご入金額割合に応じて、返金を致します。
例)1万円の資金提供の場合で、総資金提供金額が100万円で残金10万円の場合、10分の1の1千円の返金となります。※注:資金を有効に活用するための方策として。
<ご入金頂く皆様へお願い>
1.ご入金の際は、入金前後にメール又はお電話にて、
「お名前」
「メールアドレス」
「返金時の銀行口座」
「金額」
(複数人数でまとめてお送り頂く場合は、代表者の方)
以上3点をご連絡下さい。
1万円でも数名の命を繋げます。どうぞよろしくお願いします。
●Q&A
Qボランティアをしたいんだけど、寄付がいいの?
今はボランティアのほうが良いです。お店も全部流れているところが多いですので物理的に購入できません。ただし、沢山の心構えと物的準備が必要なので、問い合わせてください。私たちがボランティアの受入れ態勢を整えた被災地の拠点で活躍の場があります。もちろん自宅でできるものもあります。
Q寄付をしたいんだけど。
是非、市民団体やボランティアグループへお願いします。面倒かもしれませんが、その一手間が命を救います。
Q自治体に問い合わたほうがいいのでは?
今、命の危険があるのは問合せができる電話線などが機能している自治体ではなく、電話も繋がらない、ガス・電気・水も止まり、そもそも自治体の建物も人も物資もなくなってしまった「自治体不在の孤立地域」です。問い合わせても、繋がりません。「NPOの窓口を通して送って欲しい」それが生き残った拠点避難所の被災者の言葉です。自治体が存在しない地区ではNPOが自治体の役割を担っています。
Qなにか私も出来る事がないでしょうか?
今本当に被災者が希望していることは、「物資提供」「労働力提供」「場所の提供」「設備や車の提供(企業)」「資金提供」そして「情報発信」があります。自宅で出来ることも沢山ございますので、少しでも支援をしたいという気持ちのある方は、
info@npo-uniken.orgへ「ご協力形態の希望」とともに、「名前」「電話番号」と「メールアドレス」の3点を送信下さい。
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●経緯●12日に医療機関から、一切支援物資の届いていない気仙沼市本吉町への支援要請がありました。現在、東北地方の物流が支援を必要としてい る地域程、マヒしています。結局、1日かかってヘリコプターを出すことに成功。しかし、この1日は「わずか1日」というべき時間で、そのために、ヘリの所 有者、運転士の方その他物資を提供くださったたくさんの方にご協力いただきました。要請により、気仙沼市の孤立被災地へ発見、被災地内で最も残存機能が充 実している施設を「受け入れ拠点」とし、「障害者や高齢者等の受け入れ」や「他の避難所」への「受入態勢の構築」を行いました。現在東京と新潟に物資の受 付窓口を設置し、毎日物資を配送中です。現時点で、福島等も含め、3箇所の被災地で「受入拠点」を構築し、そちらも毎日配送中で、毎日様々な被災地から情 報が入る体制が整いました。